クルーズ船寄港19回 コロナ禍前まで回復 初寄港の外国船籍が増加 23年度名瀬港
2024年04月03日
社会・経済
名瀬港へのクルーズ船の寄港回数が新型コロナウイルス禍以前まで回復している。過去最高だった2019年度が20回だったのに対し、23年度は19回。13回は外国船籍で、そのうち9隻が初寄港だった。奄美大島が世界自然遺産に登録(21年)されたこともあり、日本の魅力ある寄港地の一つとして名瀬港が注目されているようだ。
市紬観光課のまとめによると、19年度の名瀬港へのクルーズ船の寄港は20回。うち7回が外国船籍で、旅客数は計1万7118人だった。19年夏期には7万トン級の大型客船「サン・プリンセス」が2千人超の旅客を乗せ、計4回寄港したこともあって旅客総数が増えた。
20年度、21年度は新型コロナ禍のため寄港はゼロ。22年度は国内船の「にっぽん丸」「ぱしふぃっくびいなす」を中心に計11回(旅客数3510人)寄港した。23年度の旅客数は1万1369人だった。
24年度は2日時点で、6月までに初寄港の外国船2隻を含む4隻の寄港が予定されている。同課は「あくまで見通しだが、24年度も前年度と同程度の寄港を見込んでいる」とした。
一方、旅客が2千人を超える大型国際船の寄港時は、バスやタクシーといった2次交通が不足するほか、外国語を話せる通訳案内士の確保などインバウンド対策が課題となっている。
同課担当者は「今後は受け入れ能力に合った規模のクルーズ船を誘致する視点も重要。2次交通を含めた島内の現状を、船会社側にもしっかりと情報発信していきたい」と話した。