フェリーかけろま欠航続く 機関トラブル、対応に不満の声も 瀬戸内町
2023年11月08日
社会・経済
瀬戸内町古仁屋と加計呂麻島を結ぶ町営定期船「フェリーかけろま」は、排気温度上昇などの機関トラブルのため6日の第6便から欠航し、7日も全便が欠航した。原因調査中で、7日時点で運航再開の見通しは立っていない。代替船は8日午前7時古仁屋発の第1便から運航する。天候不良以外の原因による同船の欠航は今年5度目。加計呂麻島住民からは「せめてすぐに代替船を出すなど対応は取れないのか」との不満の声が相次いでいる。
同町船舶交通係には6日午後以降、住民や観光客から「いつ再開するのか」「代船の運航はまだか」などの電話が相次いだ。7日夕方までに20件以上の問い合わせや苦情が寄せられ、担当者が対応に追われた。
同課によると、代替船の運航には国土交通省運輸局への書類申請後、認可まで1~2日を要する。フェリーかけろまの定員140人に対し、乗合の海上タクシーは定員12人のため、個人で貸し切り船を手配しなければならない場合も多いという。
フェリーかけろまの古仁屋―加計呂麻島間大人片道運賃は普通360円、住民割引270円。7日、待合所で船を待つ住民からは「貸し切り代片道3000円以上の自己負担は大きすぎる」「船と岸壁間の段差が大きく、高齢者にとって海上タクシーの乗下船は危険を伴う」など、改善を望む声が聞かれた。
23年1月以降、同船が天候不良以外で欠航したのは▽2月2日、油漏れのため4便欠航▽同4日、機関不具合のため2便欠航▽10月3日、油漏れのため3便欠航▽同8日、機関不具合のため4便欠航―の4回となっている。