優れたデザイン、技術たたえる 紬産地まつり関連3大会表彰式 奄美市名瀬

2023年02月23日

社会・経済 

2023本場奄美大島紬グランプリ最優秀作品賞(県知事賞)で賞状を受け取る興紬商店の興代表取締役=22日、奄美市名瀬

2023本場奄美大島紬グランプリと第34回翔けあまみ原図展・製品化コンテスト、紬従事者の技を競う第26回地球印競技会の表彰式が22日、奄美市名瀬の市産業支援センターであった。入賞者らに賞状を贈り、本場奄美大島紬の伝統継承、発展へ優れたデザインや職人の技術をたたえた。

 

産地活性化を目的とした本場奄美大島紬産地まつり(実行委主催)の一環。紬グランプリは製品の斬新さや色彩などデザイン、地球印競技会は工程別の完成度を中心に審査し、製品化コンテストは主に消費者ニーズの観点で評価している。

 

今回、紬グランプリと地球印競技会は反物を中心に76点の応募があり、うち作品19点と職人6人が入賞。製品化コンテストは前回(21年度実施)の原図コンテストで入賞し商品化された作品8点が審査対象となり、3点が入賞した。

 

表彰式で同実行委員長の牧雅彦本場奄美大島紬協同組合理事長は「どの製品も職人らのたゆまぬ努力のたまもの。日本文化の象徴でもある着物を身近に感じてもらい、紬業界の発展につなげたい」とあいさつした。

 

紬グランプリで最優秀作品賞(県知事賞)を受賞した興紬商店の興辰雄代表取締役は「受賞は光栄。着た時の柄が左右で異なる『片身替わり』が受賞作品の特徴。源氏車と桜の古典柄を強調しつつ、やさしい印象に仕上げた」と語った。

 

今回の表彰式では初の試みとして、本場奄美大島紬協同組合認定の紬美人が司会を務めた。今年1月の認定式以来、初任務となった金子きよらさん(24)=奄美市名瀬出身、千葉県在住=は「緊張したが良い経験になった。関東での紬PRに生かしたい」と話した。