大島海峡でワイン熟成 セラー&バーきょうオープン 瀬戸内町
2023年11月03日
社会・経済
奄美大島と加計呂麻島に挟まれた大島海峡の海底でワインを保管・熟成し、地元産食材を使った食事を提供するワインセラーサービス兼飲食店「tlass SEA CELLAR BAR Beach Club(トラス・シーセラーバー・ビーチクラブ)」が3日、瀬戸内町清水の海沿いにオープンする。東京都のPR会社が運営するもので、今後は奄美産食材のブランド化なども見込んでいる。
「トラス・ビーチクラブ」を運営する「ⅢThree(アイスリー)」(東京都渋谷区、森谷悠以代表取締役社長)は東京を拠点とし、主にファッション、美容、映画関係の記者発表、レセプションパーティーの企画や、行政、医療など幅広い顧客の広報事業、国内外の企業のインバウンド事業などを請け負う会社。
瀬戸内町との関わりは2018年、森谷代表が地方活性化の広報事業で同町を訪れたことがきっかけ。20年には地元酒造会社と共に奄美黒糖焼酎の海底熟成の実証事業にも取り組んだ。
酒のボトルを海底に沈めて熟成させるセラーサービスは温暖な地域では珍しく、今年1月から温度管理や使用するワインの選定などを専門家と進めてきた。オープン後も実証を重ねながら大島海峡ならではの方法を確立していくという。セラー、バーともに奄美の魅力を発信する場所として、地元住民のほか国内外の富裕層を主なターゲットに見据える。
2日はオープンに先駆けてメディアへの説明会や地元関係者を招いた記念パーティーがあった。バーで提供する食事には奄美大島の食材を使用。今後は奄美伝統野菜や果物などのブランド化も視野に、地元食材の掘り起こしを行う。
森谷代表は「目の前の海の魅力をワインや景色、料理で伝え、この場所ならではの新しい体験ができる場所にしたい。地元の人にもカジュアルに楽しんでもらえれば」と語った。
問い合わせは電話050(5526)3684「tlass SEA CELLAR BAR Beach Club」へ。