奄美発信、後押し 三環舎のレトルト鶏飯 福岡、奄美の郵便局で販売

2023年09月06日

社会・経済 

「鶏飯」の販売をPRする(右から)向井扶美理事長、あしたば園利用者の泉健太さん、河内翔也さん、中島秀一東城郵便局長=5日、奄美市名瀬

日本郵便九州支社は1日から、社会福祉法人三環舎(向井扶美理事長)=奄美市名瀬=の協力を受け、同法人が製造、販売しているレトルトパウチ食品の「鶏飯」を奄美群島と福岡県北九州市、同県豊前の3エリアの郵便局計258局で販売している。税込み630円。世界自然遺産にも登録された奄美地域の発信を後押しするのが目的で、郵便局での奄美の食品販売は初めて。

 

販売している鶏飯は三環舎が開発、製造しているレトルトパウチ商品「島じゅうり」シリーズの一つで、トッピングの具材には卵焼きや鶏肉、シイタケ、タンカンの皮を使用。三環舎が運営する福祉サービス事業所「あしたば園」の利用者がほぼ手作業で製造し、島内各地で販売している。

 

郵便局での販売は、浦上郵便局の東洋一局長(54)が奄美を発信する商品として提案したのがきっかけ。九州支社で検討した結果、奄美群島と、一定の人口規模がある九州北部の局での販売が決まった。

福岡県と奄美群島の郵便局で販売が始まったレトルトパウチ「鶏飯」=5日、奄美市名瀬

 

商品について、向井理事長は「島じゅうりシリーズの中でも、一番の売れ筋。利用者の丁寧な作業がおいしさの秘訣(ひけつ)」と説明。郵便局での販売に当たっては、鶏肉の加工も担当した「あしたば園」利用者の泉健太さん(28)が特別にデザインしたパッケージを使用している。

東局長によると、販売開始後の売り上げ数は既に約300個。奄美地区連絡会統轄局長の中島秀一東城郵便局長は「奄美群島外での販売も通して、奄美に来たことのない人にも、ぜひ訪れたいと思ってもらえれば」と話した。