徳之島で移動スーパー開始 ダイマル

2019年06月28日

社会・経済 

移動スーパー事業が始まり、個人宅を巡回する「とくし丸」=27日、徳之島町旭ヶ丘

移動スーパー事業が始まり、個人宅を巡回する「とくし丸」=27日、徳之島町旭ヶ丘

 【徳之島総局】高齢者など買い物に行くことが難しい人たちのサポートと見守り活動を展開しようと、㈱義村商店(ダイマルグループ、義村浩社長)は27日、徳之島で軽トラックによる移動スーパー事業を徳之島町で始めた。車両に約400種1200品の生鮮食品や加工食品を乗せ、町内各所で巡回販売する。義村社長は「地域の皆さんや行政と協働して、地域貢献企業を目指したい」と買い物弱者支援と高齢者見守りへ意欲を示した。

 

 同社は昨年9月、全国44都道府県で移動スーパーを展開している㈱とくし丸(徳島市、住友達也代表取締役)とフランチャイズ契約を締結。移動販売車「とくし丸」の導入は奄美群島では3例目で、要望のあった個人宅まで出向き、販売に加えて見守り活動を行うのが特徴だ。

 

 ルートは徳之島町内の▽諸田~花時名▽亀津~徳和瀬▽花徳~手々―の3コース。各コースを毎週2回巡り、約130世帯を対象に商品提供する。

 

 初日は同町亀津のダイマル駐車場で出発式があり、関係者ら約30人が出席。テープカットや車両お披露目に続き、義村社長らに見守られながら「とくし丸」は巡回販売に向かった。

 

 同町最北端に位置し、高齢化率が6割に迫る手々集落の嶺田正秀区長(72)は「集落で唯一営業していた商店が昨年末に閉店し、高齢者が買い物するのは難しい状況だった。移動スーパーが来てくれるだけで集落にとってありがたい」と話した。