空き家問題など解決策探る グリーン・ツーリズムフォーラム 喜界町

2022年12月09日

社会・経済 

まちづくりのヒントを学んだグリーン・ツーリズムフォーラム=7日、喜界町役場

かごしまグリーン・ツーリズム協議会(事務局・鹿児島市)主催の「グリーン・ツーリズムフォーラムIN喜界」が7日、同町役場多目的ホールであった。農業関係者や行政担当者など約50人が出席。空き家問題や農業人口の減少といった地域の課題を解決する糸口を探った。

 

グリーン・ツーリズムとは、農山漁村で農漁業体験をしたり、自然や人々との交流を楽しむ滞在型の余暇活動。同協議会はグリーン・ツーリズムを推進するため、講演会の開催や人材育成、農林業体験民宿開業のサポートを行っている。

 

フォーラムでは同協議会研究員の東川隆太郎さんが、県内のグリーン・ツーリズムの現状を紹介。「地域の魅力発信だけでなく、受け入れ家庭や地域が元気になること、息の長い交流が生まれやすく、移住にもつながる」とアドバイスした。

 

まるのこラボ代表の加藤潤さんは、頴娃町での空き家を活用したまちづくりについて講話した。加藤さんは「まちづくりのつぼは、地域で空き家再生を実践すること。空き家が地域資源にもなる」と述べた。

 

会場からは「集落内には廃屋が多く、そうなる前に対策ができたら」と加藤さんにアドバイスを求める声も上がった。町農業振興課の武藤裕和課長は「兼業農家など多様な農業スタイルにも注目している。町でも農業人口の増加につながるサポートをしていきたい」と述べた。