「ル・ジャックカルティエ」初入港 クルーズ船約1年ぶり 古仁屋港

2024年04月09日

社会・経済 

古仁屋港に初入港した「ル・ジャックカルティエ」=8日、瀬戸内町

フランス船籍の「ル・ジャックカルティエ」(9900トン)が8日、瀬戸内町の古仁屋港に初入港した。同港へのクルーズ船入港は昨年5月以来約1年ぶり。あいにくの雨天だったが港は歓迎ムードに包まれた。

 

同船は6日に福岡を出発し、屋久島を経て、乗客約106人を乗せて古仁屋港に入港した。歓迎セレモニーにはシルヴェイン・ロジャー・レノマンド船長や鎌田愛人瀬戸内町長らが出席。記念品交換や特産品のパッションフルーツの贈呈などが行われた。

 

鎌田愛人瀬戸内町長から記念品を受け取ったシルヴェイン・ロジャー・レノマンド船長(右)=8日、瀬戸内町

乗客のほとんどが仏語圏と英語圏の外国人で、マングローブを巡るツアーにはバス3台が運行。奄美せとうち観光協会と同町海の駅観光案内所は、ツアー以外の乗客に対応するため、通訳士を配置したり、港から徒歩圏でクレジットカード決済できる店舗に仏語の観光マップを置いたりするなどの受け入れ対策を講じた。

 

〝日本好き〟で10回以上は来日しているというコトニ・ジャンタルさん(73)は、街に繰り出し、奄美の森にすむ生き物図鑑を購入。「すてきな本を手に入れた。今回、自然に触れる機会はなかったが、来年また島を訪れたい」と笑顔。

 

7週間船で各国を周遊しているというジャン・リュック・ポワトゥーさん(66)は「寄港地では、トレイル観光など『歩く』ことをしたかったが、プランがなくて残念。この町は魅力的な観光資源がまだたくさん埋もれていると思う」と語った。

 

同船は18日、台湾・基隆から乗客約120人を乗せ、古仁屋港に再び寄港する予定。