2号岸壁、供用始まる デッキ屋根は年内に整備 名瀬港

2024年04月09日

社会・経済 

2号岸壁に着岸した「クイーンコーラルクロス」と新たに整備されたスカイデッキなどの乗下船経路=8日午前5時すぎ、奄美市名瀬

奄美市名瀬の名瀬港本港地区2号岸壁の定期旅客船の供用が8日、始まった。同港からの乗船客は、新たに整備された連絡橋やボーディングブリッジ(旅客搭乗橋)を使用し乗船。待合所から連絡橋の間にある長さ約93メートルの「スカイデッキ」は、同日時点で大部分が屋根のない屋外通路となっており、乗客は悪天候時の乗下船で不便さを強いられることが懸念される。県は「年内の屋根設置を目指し、整備を進める」としている。

 

午前4時半すぎ、マリックスラインが運航する鹿児島発の下り便「クイーンコーラルクロス」が2号岸壁へ着岸。ボーディングブリッジの準備に時間を要したため、名瀬港での下船客は同船のタラップを使用し下船した。午前5時すぎにボーディングブリッジの取り付けが完了。乗船客が船へ乗り込んだ。

 

2号岸壁を利用する定期旅客船の対象航路は、鹿児島―沖縄航路と喜界航路。喜界航路の「フェリーあまみ」と「フェリーきかい」はボーディングブリッジを使用せず、船側のタラップで乗下船する。

 

乗客の見送りに訪れた奄美市名瀬の40代女性は「新しくてきれいでいいと思う。雨が心配なので、早く屋根ができたら」と話した。徳之島へ向かう女性は「つえを使用しているので、少し遠いが待合所から大きな段差なく乗船でき、ありがたい」と話した。

 

県大島支庁の瀬戸口淳一建設部長は「無事に岸壁の供用を開始できて安心した。当面は屋根の整備や新しいターミナルなど各所の工事が続きご不便をおかけするが、ご理解、協力をお願いしたい」と話した。