きょうから減便 鹿児島―奄美、1日7往復に 機材小型化、座席数も減 JAL

2022年05月01日

社会・経済 

主軸機材となるATR42―600型(JAL公式ホームページより)

コロナ禍における航空需要の低迷が続く中、日本航空(JAL)グループは6月1日から、1日8往復だった鹿児島―奄美線を1往復減便し、原則1日7往復で運航する。また、機材の小型化により、1日当たりの提供座席数を鹿児島―奄美は1160席から220席減の940席、鹿児島―徳之島は552席から12席減の540席とした。一方、十分な搭乗率が見込まれる鹿児島―徳之島、鹿児島―沖永良部の季節運航は各路線で1往復増便される。

 

路線便数計画の変更は、旅客需要の鈍化や燃料価格の高騰が背景にある。運休や減便による経費削減のほか、低燃費など環境性能を備えた新型機の導入で運航コストの抑制を図り、収支改善につなげる狙い。

 

鹿児島―奄美の路線でみると、5月末まではジェイエア(J―AIR)のエンブラエル170型(76席)が7往復、日本エアコミューター(JAC)のATR42―600型(48席)が1往復していたが、6月以降はJ―AIRは同型機で4往復、JACはATR42型の2往復とATR72―600型(70席)の1往復での対応となる。

 

さらに、7月15日からはJACと琉球エアーコミューター(RAC)が結ぶ沖縄と奄美群島の生活路線で、低需要路線の運航効率を上げるために三角運航を実施。奄美―与論は1往復が0・5往復、与論―那覇は1往復が1・5往復、那覇―奄美は1往復が0・5往復に変更する。先行し、奄美―喜界線では3月末から3往復を2往復に減便しての運航を始めた。

 

需要に伴う季節運航の増便に関しては、鹿児島―徳之島が7月1日~10月10日の間は4往復を5往復に、鹿児島―沖永良部が8月9、18の両日は3往復を4往復で運航する。

日本航空奄美営業所は「コロナ禍における需要減退の影響は大きい。今後は動向を踏まえながら、航空ネットワークの存続および利便性の向上、収支改善に努めていきたい」と述べた。