こよいはおしゃれに黒糖焼酎 蔵元女性スタッフら企画 伝統食材使ったフルコースも 奄美市名瀬

2023年05月11日

社会・経済 

黒糖焼酎のカクテルが振る舞われるブースでお酒を選ぶ参加者=9日、奄美市名瀬

5月9日と10日の「奄美黒糖焼酎の日」に合わせ、奄美群島の酒造会社女性スタッフらでつくる「奄美黒糖焼酎女子倶楽部」は9日、奄美市名瀬の集宴会場で女性限定の黒糖焼酎体験イベントを開催した。島内から約60人が参加。黒糖焼酎を使った新しいカクテルや、島の伝統野菜を使ったコース料理が振る舞われ、美容と健康、適正飲酒について学びも深めた。

 

イベント名は「月ぬきゅらさ~や」(「月がきれいですね」を意味する方言)。飲みすぎた場合は生活習慣病のリスクもある酒について、適正量を知り「百薬の長」として末永く楽しんでほしいと、県酒造組合奄美支部の蔵元女性スタッフや管理栄養士らが企画した。若年層の愛飲者が減少する中、黒糖焼酎の新しい飲み方を提案するのが狙いで、昨年11月に初開催され今回は2回目。

 

奄美の伝統食材を使った創作メニューを味わう参加者=9日、奄美市名瀬

会場には島内の酒造会社5社がブースを出展。黒糖焼酎をベースに粉末黒糖、レモン果汁を炭酸水で割ったり、市販のチャイと牛乳、粉末黒糖を混ぜたりして家庭でも作れるカクテルがずらり。カクテルごとに純アルコール量が記されたシールをもらい、アルコールの適正量についても学んだ。

 

コース料理は島内の栄養士が女性の1食当たりの適正摂取カロリー(600~800キロカロリー)を考えた創作メニュー。島ダコや赤ウルメ、龍郷町秋名の古代米やダーナ(奄美産タケノコ)など約30種の地場産食材を使用し、フランス料理やイタリア料理風にアレンジされた6品が振る舞われた。

 

4月に奄美に赴任してきた公務員の女性(27)は「焼酎のイメージが変わった。こういう飲み方ができることを初めて知った」と話し、奄美市在住の女性(78)は「良い焼酎は生(き)で味わいたいと思っていたが、若い人たちの飲み方も知ることができ、勉強になった」と語った。

 

司会はあまみエフエムのパーソナリティー渡陽子さんが務め、楽しく進行。地元ミュージシャンによる演奏もあり、会場はにぎやかな雰囲気に包まれた。