としま2、1月末まで欠航 臨時貨物船がきょう名瀬出港 奄美市

2024年01月12日

社会・経済 

佐大熊漁港に停泊中の作業船「立神8号」。12日の出港に向け、夜間に船の位置を示す「マスト灯」の取り付け作業に追われていた=11日午後1時ごろ、奄美市名瀬

昨年12月29日の火災発生により運航を中止している「フェリーとしま2」(1953トン)は、修繕、調査の影響が長期に及ぶことが予想されるとして、1月中の運航をすべて休止することが決まった。同船を運航する十島村が10日、同村のホームページで発表した。運航休止に伴う物流対策として、村上建設(奄美市名瀬)の作業船「立神8号」(1112トン)がコンテナを積載し、12日午前6時に名瀬港を出港する。

 

「フェリーとしま2」は鹿児島市とトカラ列島の有人7島、奄美大島を結ぶ唯一の定期船。昨年12月29日、十島村悪石島沖を航行中に機関室から火災が発生。鹿児島港で修理を行っているが、運航再開のめどは立っていない。

 

代替船として、三島村の「フェリーみしま」(1859トン)が鹿児島―宝島までの各島を不定期で結ぶほか、13日からは高速船「ななしま2」(19トン)も運航する。「ななしま2」は13、16の両日に名瀬港に入港予定。16日までの運航計画は十島村ホームページで公開しており、17日以降は決定次第公表する。

 

名瀬港からの貨物運送は、村上建設が所有する作業台船「立神8号」が代替船第1便として12日に出港する。奄美市名瀬の里見海運佐大熊営業所では11日、積み荷の受け付けが行われ、社員らが建築資材や食料など、運送が滞っていた荷物をコンテナへ移し、同船へ積載する作業に追われた。

 

「立神8号」は主に海上での土木作業などに従事する、幅18メートル、長さ50メートルの作業台船。昨年6月には、線状降水帯を伴う大雨の影響で停電が続いた地域への復旧工事支援として、瀬戸内町の篠川港から花天漁港まで九州電力の作業車両などを輸送した。