スターブリーズ初入港 観光と島の文化に触れる 米、英、豪など乗客200人 奄美市名瀬

2023年04月11日

社会・経済 

観光船バースで行われた初入港歓迎セレモニーに出席した、スターブリーズのペドロ・ピント船長(左から2人目)と安田壮平市長(同3人目)=10日、奄美市名瀬

奄美市名瀬の観光船バースに10日、国際クルーズ船「スターブリーズ」(1万2995トン)が寄港した。同船の名瀬港入港は今回が初めて。観光船バースでは安田壮平奄美市長らが出席し、初入港歓迎セレモニーが行われた。約200人の乗客はバスツアーなどを利用し、島内観光を楽しんだ。

 

スターブリーズは米国の船会社が運航する全室スイートルームのクルーズ船。今回のクルーズでは、約200人の乗客に対し約200人の乗組員が乗船しサービスを提供している。乗客の国籍は米、英、豪など。4日に香港を出港し、台湾、石垣島、宮古島などを経て奄美大島へ。名瀬出港後は長崎や鞆の浦(広島県福山市)、大阪を経由し東京へ向かう。

 

セレモニーでは安田市長が「奄美ならではの自然や伝統文化、食事、そして温かい人柄に触れて良い思い出を作ってください」とあいさつ。花束贈呈や記念品の交換が行われた。

スターブリーズのペドロ・ピント船長は「各地の小さな島を巡り、島の文化を身近に感じることがこの旅の目的。奄美のような美しい島に寄港でき、温かく歓迎いただいたことを光栄に思う」と話した。

 

この日は島内を巡るツアーバス3台が出発。参加客は県奄美パーク(奄美市笠利町)や大島紬村(龍郷町)を訪れた。市内中心部行きの無料バスも多くの乗客が利用。市が岸壁に設置した臨時の観光案内デスクで地図を受け取った米国籍のデヴィッド・ブラウンさんは「ショッピングや奄美にしかない食事を楽しみたい」と話した。

 

出港前には、唄者の平田まりなさんらによる島唄の披露と六調の見送りがあり、多くの乗客がデッキやバルコニーから出港風景を楽しんだ。