寄港再開、外国船が増加傾向 名瀬入港、22年度は11回 国籍や客層に沿った対応課題クルーズ船実績

2023年04月11日

社会・経済 

名瀬港を出港する国際クルーズ船と、船を見送る地域住民ら=10日、奄美市名瀬

県によると、2022年度の名瀬港観光船バースへのクルーズ船入港実績は11回(日本籍船10回、外国籍船1回)だった。23年度の入港予定は4月10日時点で15回だが、国際クルーズ船の受け入れが再開したことを受け、外国籍船の日本寄港は増加傾向。名瀬入港は、過去最多だった19年度の20回を超える可能性がある。国が1月19日時点で取りまとめた資料によれば、10月26日には過去最大となる「ノルウェージャン・ジュエル」(9万3502トン)の名瀬入港が予定されている。

 

20年2月以降、新型コロナウイルスの影響でクルーズ船の入港は途絶え、20~21年度の奄美群島への寄港実績は無しとなっていた。

 

22年度は4月12日の「にっぽん丸」(2万2472トン)名瀬入港を皮切りに、クルーズ船の寄港が再開。23年3月24日には「セブンシーズ・エクスプローラー」(5万5254トン)が入港し、3年4カ月ぶりに国際クルーズ船の奄美群島寄港が実現した。続いて喜界島湾港にも3月30日、「ル・ソレアル」(1万700トン)が寄港。同島初めての国際クルーズ船寄港となった。

 

23年度、奄美群島に入港を予定している国際クルーズ船は、コロナ前に多く寄港していた船に比べ代金が高く、旅程も15泊以上の中・長期クルーズが多い。船の大きさよりも、きめ細かく質の高いサービスを求める欧米の富裕層をターゲットとしており、受け入れとなる港にも、乗客の国籍や客層に沿った対応が求められそうだ。