タンカン共販実績75トン 悪天候などで製品率低下 24年度産・奄美大島
2025年05月03日
社会・経済

2024年度産タンカンの販売実績などを報告した出荷販売反省会=2日、宇検村
JAあまみ大島事業本部生産部会連絡協議会果樹部会は2日、瀬戸内町と宇検村で2024年度産タンカン出荷販売反省会を開いた。出荷実績は前年度実績比4・28トン減の75・393トン。悪天候による糖度減少の影響などで製品率が低下し、特に秀品、優品の割合が大幅に落ち込んだ。販売総額は前年度実績に比べ528万円減の3589万円にとどまった。
宇検村活性化センター結の館であった反省会には生産者や行政の農政担当者ら約20人が出席した。同部会によると、24年度産は果実が成熟を迎える10月以降、台風や平年を上回る降雨量、夜間の気温の高さなどで品質が低下。1月下旬以降にヒヨドリの食害を受けた。
平均糖度は前年度実績比1・38度低い10・59度。糖度の低迷に加え、10~11月の長雨による果皮障害の影響もあり、等級別出荷割合は秀品(A品)が前年度比15ポイント減の2・7%、優品(B品)は同15・3ポイント減の13・9%、良品は同22ポイント増の53・6%。規格外品は29・8%を占め、製品率は同8・2ポイント減の70・2%だった。
出荷実績のうち、規格外品を除く製品は52・9トン(前年度比9・6トン減)。1キロ当たりの価格は製品608円(同18円安)、センサー外品216円(同54円高)。販売金額は製品3215万4千円(同698万6千円減)、外品373万6千円(170万6千円増)となった。
支所別出荷実績は▽名瀬34・547トン(計画量22・13トン)▽笠利0・521トン(同0・8トン)▽住用9・915トン(同9・7トン)▽龍郷5・656トン(同7・79トン)▽大和10・594トン(同12・6トン)▽宇検5・833トン(同8トン)▽瀬戸内8・327トン(7・65トン)。
24年度産は平均糖度10度以下の果実に、食味が悪い「すあがり」が多くみられた。生産者から「消費者の信頼を失うことのないよう、光センサーですあがりした果実を100%除去してほしい」と要望があった。
反省会は1日に大和村でも実施。8日に奄美市と龍郷町で開催する予定。