タンカン栽培の基礎学ぶ ストグレ塾が開講 瀬戸内町

2022年08月20日

社会・経済 

タンカン栽培について学ぶ受講者ら=19日、瀬戸内町

瀬戸内町のタンカン生産者らを対象とした研修会「ストグレ!たんかん塾」(町農林課主催)が19日、町きゅら島交流館で開講した。今年度からの試みで、当初予定の定員20人を大幅に超える62人が受講。今年度は「基礎編」として計4回の講義を予定している。初回は県大島市庁農政普及課の松尾至身さんを講師に、作物としてのタンカンの特性や摘果作業の基本などを学んだ。

 

同塾は、特産果樹であるタンカンの栽培技術の底上げや奄美大島選果場の利用率向上、ブランド確立が目的。町によると、町内のタンカンの栽培面積は約41㌶、生産者は約300人。生産量は19年度211㌧、20年度300㌧、21年度185㌧だった。

 

松尾さんは摘果作業などについて技術的な助言を行ったほか「タンカンは上から目線で樹を制御しようとしてもうまくいかない。『彼ら(樹)が持っている力をどう引き出すか。その手伝いをする』という意識で」と、栽培に対する心得も話した。

 

受講生への事前アンケートでは、「自己流なので栽培を基礎から学びたい」「商品性の高いタンカンをつくりたい」「本土の家族においしいタンカンを食べさせたい」といった目標や意見が寄せられた。

 

町農林課の田原章貴農政係長は「定員を超える多くの生産者が参加してくれた。受講者のタンカンへの思いや、関心の強さに驚き、うれしく思う。われわれも全力で応援していく」と述べた。