バレイショ出荷終盤 雨天続きで収穫苦労 沖永良部島

2024年04月23日

社会・経済 

収穫が進む沖永良部島産バレイショ。作業を手伝う子どもたちの姿もあった=20日、和泊町

【沖永良部総局】沖永良部島産バレイショ「春のささやき」の出荷が終盤を迎えている。今期は収穫時期に雨天が続き、生産者は収穫に苦労。好天となった先週末は急ピッチで作業を進める姿が見られた。

 

JAあまみの和泊、知名両事業本部によると、今期共販計画は和泊が下方修正して4500トン、知名4000トン。進捗(しんちょく)率は和泊93%、知名90%。出荷は和泊が5月20日ごろ、知名が同15日ごろまで続きそうだという。

 

価格はゴールドやメークインなどの長系が安定している一方、ニシユタカなど丸系は本土の他産地出荷の影響で低迷。両事業本部では高温による発芽の心配などもあるため、早めの掘り取りを呼び掛けている。

 

生育はおおむね良好で、掘り取り作業に汗を流していた和泊町の女性(77)は「今年は天候不順で収穫が遅れているが、いい出来。バレイショの数が多くてなかなか前に進めない」とうれしい悲鳴。親族9人で畑に出ていた同町の男性(73)は「病気も入らず、出来はいい。週末は親族が手伝いに来てくれるから助かる」と笑顔で話した。