パートナーシップ協定締結=IT企業と奄美情報処理など

2018年03月01日

社会・経済 

2協定を締結した浜野代表取締役(写真右)と福山校長(同左)=28日、奄美市役所

2協定を締結した浜野代表取締役(写真右)と福山校長(同左)=28日、奄美市役所

 ホームページ制作やシステム開発などを行う「㈱グローバライズコーポレーション」(浜野耕一代表取締役、本社・奄美市笠利町)は28日、「奄美情報処理専門学校」(福山洋志校長)、「奄美情報通信協同組合」(福山洋志理事長、20社)とそれぞれパートナーシップ協定を締結した。学校への講師派遣や奨学金支給を行うとともに、同組合企業に対してソフトウエア開発業務を発注する。関係者は人材育成や売り上げ向上など、情報通信産業の活性化に期待を寄せている。

 

 浜野代表取締役はグローバライズコーポレーションの親会社「㈱コウズ」(本社・大阪市)の代表取締役も務める。昨年2月にプライベートで来島した際、同市へ取り組みを持ち掛けたのがきっかけ。市の産業創出プロデューサー勝眞一郎さんが間に入り、調整を重ねてきた。

 

 奄美情報処理専門学校との協定は「教育支援・奨学金支援パートナーシップ」。具体的にはウェブ制作分野の講師派遣、学生への奨学金支援などを行う。将来的には卒業生の同社採用も検討する。

 

 奄美情報通信協同組合とは「ソフトウエア開発業務パートナーシップ」を締結した。都市部から受注した業務を組合企業に発注し、仕事誘致につなげる。

 

 グローバライズコーポレーションは今年2月15日付で、本社を大阪市から奄美市笠利町の「市ICTプラザかさり」に移転。2018年度は社員9人体制で業務を展開するとしている。

 

 浜野代表取締役は「奄美の人の温かさが決め手。行政のサポートも大きい」と話し、「実践レベルで働けるような教育支援ができれば。また、一人でも多くのエンジニアやクリエーターが奄美で働きたいと思えるようなモデルをつくりたい」と意欲を見せた。

 

 福山校長・理事長は「思い描いていた産学協同が現実化する。学生を育てながら島の技術者と頑張っていきたい」と話した。

 

 調印式は奄美市役所であり、立ち会った朝山毅市長は「大変喜ばしいこと。教育、人材育成、雇用創出など奄美のIT産業に大きな刺激を与える」と歓迎した。