主産地増産も共販量微減 大玉生産へ栽培管理確認 22年産奄美プラム出荷反省会

2022年08月03日

社会・経済 

2022年度産奄美プラムの販売実績などを総括した出荷反省会=2日、大和村

JAあまみ大島事業本部は2日、大和村防災センターで2022年度産奄美プラム(スモモ)の出荷反省会を開いた。同事業本部が共販した奄美市と龍郷町を含む今年度産の販売量は30・6㌧(前年度34・8㌧)、販売額は1657万4千円(同1675万6千円)。今年度産は3Lの割合が高く、1㌔当たりの平均単価も上昇したことから、出席者は大玉生産へ向け摘果の徹底など栽培管理に努めることを確認した。

 

今年度産は5月29日に集荷を開始。同事業本部やスモモの主産地・大和村によると、着花が良く大きな気象災害などもなかったことから、生産量は前年度と同程度を予想。村内では前年度比15㌧増の約55㌧が生産されたが、半数近くが市場や外部の買い取り業者に流れ、共販量は25・8㌧にとどまった。

 

共販の等級比率内訳はM6・5%、L33・65%、2L38・87%、3L12・71%。記録的な不作に終わった20年度産からの回復に向けて大和村が行った肥料助成や摘果の効果などもあり、3L比率は前年度から約5ポイント上昇した。このため平均単価は前年度を59円上回る540円と高値で推移した。

 

産地別の取り扱い数量と販売額は▽大和村25・8㌧、1423万7千円▽奄美市3㌧、151万千円▽龍郷町1・8㌧、82万6千円―だった。

 

同本部は出荷申込書の未提出・数量未記入の農家がいたことや、出荷後半に家庭選果不足があったことなどを課題に挙げた。大玉化が収穫作業の効率化や平均単価の上昇につながるとして、農家に対し冬季の剪定(せんてい)実施、摘果の徹底などを求めた。また、大和村と同村果樹振興会は出荷量が多く、製品率(A品率)と3L以上の比率が高い生産者を表彰した。

 

反省会は同日、龍郷町でもあった。4日は奄美市で予定している。