今期目標20億円超 徳之島でバレイショ出発式 共販計画は8300トン 

2024年01月28日

社会・経済 

頑張ろう三唱で気勢を上げる出発式の参加者=27日、徳之島町

徳之島の2024年産赤土新バレイショ「春一番」の出発式が27日、徳之島町文化会館であった。JAあまみの徳之島、天城両事業本部の今期の共販計画は8308トンで、寒波の影響で落ち込んだ前年(4676トン)を大幅に上回る見込み。出席した関係者は出荷量1万トン、販売額20億円超えを目標に掲げ、テープカットと頑張ろう三唱で気勢を上げた。

 

JAあまみ徳之島事業本部が示した共販計画は、同本部が収穫面積281ヘクタール、5008トン(前年実績290ヘクタール、2667トン)、天城事業本部が同185ヘクタール、3300トン(同200ヘクタール、2009トン)。

 

出荷が本格化するのは2月中旬以降の予定で、ピークは3月中旬の1800トンを見込んでいる。植え付け遅れの影響で、4月上旬まで出荷がずれ込む見通しという。

 

出発式は「徳之島地域赤土ばれいしょ『春一番』連絡協議会」とJA徳之島、天城両事業本部が主催し、県、徳之島、沖永良部島の関係者のほか、関東、中部の市場関係者ら約300人が出席。両事業本部ばれいしょ部会へ、かごしまの農林水産物認証制度(K|GAP)が伝達された。

 

JA県経済連は、競合する北海道産のバレイショについて「年明けの在庫が近年より多い。早い段階で発芽があり進捗(しんちょく)は悪い。今後の出荷動向も不透明」と報告。1月中旬の東京中央卸売市場の取引実績は3175トン(前年比108・6%)。単価はキロ当たり240円(同99・6%)との現状を伝えた。

 

JA徳之島事業本部の平山正也統括理事は「知名度向上のために『定時・定量・定質』の三原則を守り共販計画の達成を」と、関係者の団結を呼び掛けた。複数の関係者からはトラックドライバーの時間外労働の上限が規制される「2024年問題」の影響を懸念する声も聞かれた。