名瀬、ボーディングブリッジ新設 新ターミナル着工は来年度以降か

2022年07月12日

社会・経済 

名瀬港本港区整備事業で21年度までに新設されたボーディングブリッジ=1日、奄美市
名瀬

奄美市の名瀬港本港区港湾整備に関連し、県は旅客ターミナルの建て替えに先行して2021年度までに、ターミナルと旅客船を結ぶボーディングブリッジを新設した。新たなターミナルの整備に向けては現在、港を利用する関係者らとの調整や、設計業務を実施中。県は具体的な着工時期は示しておらず、23年度以降となる見通し。

 

現在使用中の名瀬港ターミナルビルは1975年度に完成。鉄筋コンクリート2階建てで、1階部分は貨物の保管などに使う上屋、2階は待合所として利用され、売店などもある。待合施設の床面積は約1360平方メートル。長期の使用で、老朽化が指摘されていた。

 

名瀬港では国の事業による岸壁2バースの改良工事が行われている。国交省九州地方整備局鹿児島港湾・空港整備事務所によると、市街地側の2号岸壁(220メートル)は21年度末までに完成。22年度は名瀬長浜町側の1号岸壁に着手する。

 

今後、鹿児島-沖縄航路のフェリー接岸場所も2号岸壁へと移行するため、新たなターミナルビルも建て替えに当たって市街地側に移転する計画。

 

県大島支庁建設課によると、名瀬港を利用する港湾関係者や旅客事業者らと、ターミナルビルの階数や広さなどの規模、機能などについての調整を行っている。

 

同課は「既存の施設を基本としながら、利用者、関係者にとって使い勝手のいいターミナルビルにしていきたい。関係者との調整、設計を終え、早期着工に取り組みたい」としている。