国際クルーズ船初寄港 200人の乗客、島民ら歓迎 喜界町

2023年03月30日

社会・経済 

島民の歓迎を受けて喜界島観光に繰り出す乗客ら=29日、喜界町の湾港

フランスの船会社が所有する豪華客船「ル・ソレアル」(1万700トン)が29日、喜界島の湾港に接岸した。同島への国際クルーズ船の寄港は初めて。約200人の乗客を島民らが温かく歓迎した。

 

2013年就航した同船は、全長142メートル、幅18メートル、客室は132室ある。今回は台湾から大阪までのツアーの一環として、沖縄県の八重山諸島や座間味島などを経て同島に寄港した。

 

喜界島に初寄港したル・ソレアル

乗客は台湾人が約140人と最も多く、フランス人約20人、米国やカナダ、日本からも約40人が乗船。同日午前9時頃に入港し、島民らが手を振って出迎えた。乗客らは税関を通過後、バスで島内を観光。地元のエコツアーガイドや地域通訳案内士の説明を受けながら、阿伝集落やサトウキビの一本道などを巡る約2時間半のコースで島の自然や文化に触れた。

 

夕方には船の出航を見送るセレモニーが開かれた。東郷さやかさんが歌う「喜界やよい島」に合わせて乗客、島民、関係者らが輪になって踊り、各国の言語が飛び交う中、にぎやかに交流した。

 

同町観光物産協会の上園田慶太会長は「乗客は積極的に島民と交流していた。言葉の壁やキャッシュレス決済の整備がもっと整えば買い物もしやすくなると思う。今後の課題が見えた」と話した。

 

同クルーズは5月26日も喜界島に寄港する予定。