地場産食材で新メニュー ホテルオークラ協力、4月から販売 伊仙町

2025年03月27日

社会・経済 

島内産食材を用いて完成した百菜の新メニュー4品

伊仙町とホテルオークラエンタープライズ(HOE)=東京都港区=が開発を進めていた地場産食材を活用した新メニューが完成し、26日に同町直売所の「百菜」でお披露目式があった。大久保明町長や町議ら7人が、同ホテルのシェフが腕を振るった料理を堪能した。新メニューは4月1日から百菜で販売する。

 

新メニュー開発は食を通じて徳之島の魅力を発信するため徳之島3町が連携して取り組む「DISCOVER TOKUNOSHIMA」を契機に昨年5月から始まったプロジェクト。今年1月にメニューが完成し、機材導入やスタッフの研修などの準備を終えてお披露目に至った。

 

お披露目式で料理について説明する西川和浩シェフ(右)=26日、伊仙町伊仙

新メニューで使用した島内産食材は黒糖、バレイショ、ニンニク、パパイアなど。同ホテルの戸島裕シェフ(58)と西川和浩シェフ(57)の協力で「島豚丼」「島豚のパン粉焼きマスタードソース定食」「なり味噌煮込みうどん」「島豆腐の麻婆豆腐定食」の4品が完成。お披露目式では両シェフが自ら調理した。

 

試食では全12品が提供され、参加者全員が全品を完食する好評ぶり。試食のために朝食を抜いてきたという大久保町長は「今まで食べたことのないおいしさ。身近な食材がここまで変わるとは」と一流シェフの手腕に舌を巻き、「島内外の多くの人に食べてもらい食材の魅力と可能性を感じてもらいたい」と笑顔を見せた。

 

西川シェフは「肉の柔らかさや味の濃さを島の人の好みに近づけるようこだわった」と工夫のポイントを挙げ、「タンカン、ジャガイモなどほかにも魅力のある食材がある。料理を通じて島内産食材や徳之島の魅力に気付いてもらいたい」と期待を込めた。

 

百菜では他にもHOEのプライベートブランドのスパゲティ、オムレツ、担々麺なども提供する。戸島シェフは「百菜の調理場で味を再現することを重視して新メニューを開発した。ホテルのレストランの味を伊仙で味わってほしい」と出来栄えに自信を込めた。

 

新メニューの価格は1000~1200円。午前11時半から午後2時までのランチタイムで提供される。