奄美―沖縄間で運賃軽減 新たな対象路線、割引額発表 準住民に介護帰省を追加 奄振交付金活用事業

2024年03月23日

社会・経済 

離島割引の適用対象となる奄美群島―沖縄路線の日本エアコミューター運航機材ATR42―600型機=8日、喜界空港

県は22日、奄美群島振興交付金を活用した航路・航空路運賃軽減事業で、奄美各島(喜界島を除く)―沖縄間を加えた新たな離島割引の適用対象路線・区間、割引額を発表した。鹿児島―奄美群島間で割引制度を利用できる「準住民」の対象には4月から、奄美に住む家族の介護のために帰省する親族を追加する。

 

2023年度末で期限切れとなる奄美群島振興開発特別措置法(奄振法)の改正法案の成立と、国、市町村の24年度予算成立を見据え、拡充する離島割引の適用対象を設定した。奄振改正法案の基本理念には、「沖縄との連携」が新たに盛り込まれている。

 

県交通政策課によると、航空路は奄美大島、徳之島、沖永良部島、与論島と沖縄(那覇)をそれぞれ結ぶ便が運賃割引の対象。直行便がない奄美大島発那覇行きと、徳之島と那覇間は経由便が対象となる。航路は奄美4島と沖縄(本部、那覇)間が対象で、普通運賃から1620円~2230円割り引き、小児運賃の割引額も設けている。

 

 

事業開始予定は航空路が4月1日予約受け付け、搭乗開始分から。航路は7月1日乗船開始分から(予約受け付けは6月1日から)。

 

高校卒業後に群島外の大学などへ進学した奄美出身の学生らに限定していた「準住民」の対象には、介護を目的とした帰省者も加わる。介護保険法による要介護認定または要支援認定を受けている家族の介護などで奄美群島を年3回以上訪れる人が適用対象となる。市町村窓口での申請が必要で、事業開始は航空路・航路とも4月1日予約受け付け、搭乗・乗船開始分から。