認定ガイド、新たに15人 群島内で交付式 奄美群島エコツーリズム推進協

2024年03月23日

社会・経済 

喜島浩介会長(左)から認定証を受け取る新規認定者=22日、奄美市名瀬

奄美群島内の認定エコツアーガイドの認定証交付式が22日までに各島で行われた。2023年度は4島15人が新規交付を受け、5島57人が更新。17年度の制度導入からの認定者数は計176人となった。奄美群島の自然や文化について深い知識を持ち、来訪者に安全で質の高い体験を提供する。

 

認定制度は、奄美群島の世界自然遺産登録を見据えて、環境保全と観光振興の両立を目的に17年に始まった。

 

認定の対象は▽活動する島に居住▽認定講習の修了▽(認定の前段階である)登録ガイドとしての活動実績―など九つの要件を満たした人材。群島内12市町村で構成する奄美群島エコツーリズム推進協議会が認定し、期間は3年間。講習や試験を受けて更新ができる。奄美大島を代表する自然観察スポット金作原(奄美市名瀬)などでは、認定ガイドの利用を前提とした運用がなされている。

 

22日に奄美市名瀬のアマホームPLAZA(市民交流センター)であった奄美大島の交付式には、新規認定者8人が出席。奄美大島エコツーリズム推進協議会の喜島浩介会長(73)が「奄美愛を忘れずに」と激励した一方、ガイドの質やマナーに関する問題が発生していることにも触れ「世界自然遺産地域の認定ガイドとして、しっかり勉強して知識を深めてほしい」と訴えた。喜島会長や事務局によると、研修プログラムの見直しを現在検討中という。

 

認定証を受け取った龍郷町の前田燎さん(28)は「安全管理に興味があり受講した。地域の魅力を伝え、また来てもらえるようなガイドになりたい。地域に還元したい」と話した。

同日、奄美群島広域事務組合が今年度実施した奄美群島地域通訳案内士スキルアップ研修の修了証交付式もあった。