奄美市名瀬にサン・プリンセス寄港

2018年07月21日

社会・経済 

名瀬に寄港した「サン・プリンセス」=20日、奄美市名瀬港観光船バース

名瀬に寄港した「サン・プリンセス」=20日、奄美市名瀬港観光船バース

 プリンセス・クルーズ(本社・米国)が運航するクルーズ客船「サン・プリンセス」(7万7441トン)が20日、奄美市の名瀬港観光船バースに寄港した。台湾を出発し、奄美、沖縄を巡るツアーで、台湾を中心とした約2200人が来島。奄美北部の景勝地や市街地散策を楽しんだ。

 

 同船の寄港は4年ぶり。今後、9月までの間に今回を含めて10回寄港する予定。

 

 この日は午前8時ごろ入港した。乗客は下船後、通訳ボランティアらの案内を受け、バスやタクシーに分乗。島内観光や名瀬中心市街地へ繰り出した。約400人は黒潮の森マングローブパークや県奄美パーク、市内の大型スーパーなど行き先が選べるオプショナルツアーに参加した。

 

 港ではバスやタクシーの配車が追い付かず、乗り場に行列ができたほか、雨の中、徒歩で周辺を散策する乗客もいた。

 

 オプショナルツアーに参加せず、フリー観光を楽しんだ台湾女性の一人は「雨が降らなければよかったのに」と残念そう。同ツアー参加の男性は「奄美パークの中でいろいろ見られてよかった」と満足した様子だった。

 

 同船は午後4時ごろ名瀬港を出港。台風10号の影響で宮古島を抜港し、最終地の台湾へ向かった。

 

 会員10人で通訳ボランティアとして活動した奄美中国語通訳案内士の会の呉忠一会長(45)=同市=は「フリー客を乗せるタクシーやバスが少なかったのは残念だった。沖縄は知っているが、奄美を知らない台湾人も多く、情報不足を感じた。また来たいと言ってくださる客もおり、次回はより楽しんでほしい」と話した。

雨の中、船に乗るため列をつくる乗客

雨の中、船に乗るため列をつくる乗客