就職率100%も求職・求人減 大島地区高等学校就職対策会議 名瀬職安

2022年06月17日

社会・経済 

管内の求人・求職情勢についても説明があった対策会議=16日、奄美市名瀬

名瀬公共職業安定所(東省吾所長)は16日、奄美市の名瀬合同庁舎で2022年度大島地区高等学校就職対策会議を開いた。群島内の高校の進路指導担当教諭ら16人が参加。名瀬職安は、23年3月卒業予定者を対象とした求人受理が1日に始まったことから、管内の学卒求人の確保に向け、奄美市長と連名で近日中にも奄美大島商工会議所とあまみ商工会の経済2団体へ求人票の早期提出を要請する意向を示した。

 

名瀬職安によると、今春の新規学卒者の職業紹介状況(3月末現在)は、県内外を合わせた求職者数は98人(前年同月比18・3%減)で、就職内定率100%。前年同月比を1・7上回った。管内の求職者数は16人(同40・7%減)で、就職内定率は前年同月比3・7の上昇。求人数は54事業者から125人(同8・1%減)だった。

 

14日現在、管内事業所の学卒求人受理状況は、求人件数11件(同14件減)、求人数18人(同20人減)。東所長は「新型コロナウイルス感染症が雇用失業情勢に影響を及ぼしている」とした上で「昨年の同時期に比べ求人数で53%の減少と厳しいスタートとなった。また、地元就職者の減少は将来の地域経済への影響が懸念されるところ。各機関との連携を密にし、就職を希望する高校生全員が適性にあった就職先を決められるよう尽力していく」と述べた。

 

管内における23年3月高校・中学校卒業者の求職動向調査の結果は、卒業予定者数823人、進学希望者625人、就職希望者156人、その他(未定含む)42人。就職希望者のうち、学校または職安の紹介を望んだのは144人だった。