家庭で使える会話文紹介 方言パンフを発行 島ムニ継承グループが制作 和泊町地女連

2022年06月17日

地域

沖永良部島の方言パンフレットを発行した和泊町地域女性連絡協議会島ムニ継承グループのメンバーと田中美保子さん(前列左)=提供写真

【沖永良部総局】和泊町地域女性連絡協議会島ムニ継承グループ「はなしゃんどー」はこのほど、島ムニ(沖永良部島の方言)パンフレット「てぃち たぁち みぃち」を発行した。「朝ごはんいっぱい食べた?」「ただいま」など、家庭で気軽に使ってみたくなる会話文を紹介している。

 

島ムニ継承グループのメンバーは4人。パンフレットの内容を決めたり、方言を話せる人への取材などメンバーで力を合わせ、およそ1年かけて制作した。山下美佳代さん(39)は「メンバーの住む集落でもそれぞれ方言が違う。『おかえり』など方言にはない言葉があることも分かり、いざやってみると難しかった」と振り返った。

 

方言は、同町国頭の田中美保子さん、先田光演さんの助言をもらい、同集落の言葉を集録した。パンフレットは2種類あり、「わちゃしまむに(私の方言)」バージョンは標準語の下に空白をつくり、自身の住む集落の方言を書き込めるように工夫した。

 

制作費は町地域福祉活動助成金を活用。B4サイズの三つ折りで、同協議会会員や育成会に配布する。

 

方言パンフレット制作は、今後も同協議会の自主活動として継続予定で、市來美穂さん(47)は「一緒に活動してくれるメンバーを増やし、第2弾は高齢者と子どもが会話で活用できるような言葉をテーマにしたい」、徳永百恵さん(47)は「方言を学ぶことで、小中学生の頃に一緒に暮らした明治生まれの祖父母のことを思い出す。これからも学び続けたい」と話した。