新たに有料職業紹介も 人材不足解消へ派遣職員も増 えらぶ島づくり事業協組総会

2022年05月30日

社会・経済 

事業初年度の事業報告、22年度事業計画などを承認したえらぶ島づくり事業協同組合の通常総会=28日、知名町

沖永良部島で働きたい人と、島で働ける人材を求めている事業者をつなぐ特定地域づくり事業協同組合「えらぶ島づくり事業協同組合」(平安正吾理事長)の通常総会が28日、知名町のホテルであった。初年度となる2021年度の事業報告や22年度事業計画など6議案を承認。今年度は労働者派遣事業に加え、有料職業紹介事業も開始し、島内の人材不足解消に努める。

 

特定地域づくり協同組合は、届け出により許可制の労働者派遣事業を実施でき、国や市町村の助成を受け組合で雇用した職員を事業所に派遣することができる。

 

えらぶ島づくり事業協同組合は県内初、全国13例目の組織として昨年4月に発足した。

 

組合員は和泊、知名両町の農業や宿泊業、医療・介護、小売業など9事業者で、複数市町村を対象とした組合は全国初。初年度は全国各地からU・Iターン者8人を派遣職員として雇用し、組合員の事業所など8事業所に対して順次、派遣業務を行った。派遣職員の人件費は1042万円だった。

 

22年度は派遣社員1人を増員し、組合員事業所の繁忙期における人材不足解消に取り組む。求職者と求人者からそれぞれ申し込みを受け、両者間の雇用完成成立をあっせんする有料職業紹介事業を10月までに開始する。年間10件の雇用成立を目標に掲げる。

 

役員改選があり、理事・監事計5人全員を再任。引き続き開かれた理事会で、平安理事長が再選された。

 

平安理事長は「今年度は派遣職員を1人増やし、有料職業紹介事業も開始する。島内の人材不足が解消され、組合として飛躍の年となるよう取り組んでいく」とあいさつした。

役員は次の通り。(敬称略)

▽理事長 平安正吾▽理事 伊集院猛、末川茂文、中川陽一▽監事 朝戸末男