海外販路拡大へ 官民3者が初会合 奄美黒糖焼酎

2021年08月15日

社会・経済 

奄美黒糖焼酎の海外販路拡大に向け、ジェトロ鹿児島などが参加し、初開催されたワーキンググループの会合=10日、奄美市名瀬

  奄美黒糖焼酎の海外販路拡大を目指す日本貿易振興機構(ジェトロ)鹿児島貿易情報センターと県酒造組合奄美支部、奄美群島広域事務組合は10日、3者によるワーキンググループ(WG)を立ち上げ、第1回の会合をオンラインで開催した。参加者から、蔵元のサポート体制構築や産地が一丸となったプロモーションの展開を求める声などがあった。

 

 WGは、奄美市名瀬の奄美会館をメイン会場に鹿児島市や各蔵元をオンラインでつないで開き、計15人が参加。奄美黒糖焼酎の海外認知度向上、蔵元の人材育成・確保などを目標に掲げ、2021年度の活動内容を協議した。 

 

 参加者からは「すでに輸出している蔵元とこれから輸出を目指していく蔵元がある中で、それぞれのレベルに合ったサポート体制が必要」「知名度向上のためには、メーカー単独ではなく、『奄美黒糖焼酎』として、一丸となってプロモーションを行うべき」「海外で本格的に販路を拡大していくには、日系市場のみならず非日系市場を開拓する必要がある」といった意見があった。

 

 ジェトロ鹿児島の担当者によると、今後も定期的にWGを開催して、サンプル輸出や試飲会、PR動画の作成など、具体的なプロモーション活動を計画していく。また、日本産酒類の輸出先としてシェア率が高い米国市場のニーズ調査のほか、奄美黒糖焼酎を世界に発信していくための方策を探る勉強会なども企画していく方針だ。