親子でマングローブ探検 奄美の自然、仕組み学ぶ 奄美市住用町

2022年09月14日

社会・経済 

高橋さん(左)の解説に熱心に耳を傾ける参加者ら=11日、奄美市住用町

環境省奄美野生生物保護センターと奄美自然体験活動推進協議会主催の子ども自然観察会「マングローブ探検隊」が11日、奄美市の住用川河口であった。奄美大島の親子ら5組14人が参加。マングローブに生息する甲殻類やハゼ、植物などを観察し、奄美の自然の仕組みを学んだ。

 

観察会は2022年度奄美群島国立公園奄美自然ふれあい行事の一環。マングローブ林に徒歩で入り観察できるよう、大潮で干潮となる日時に合わせて開催した。

 

講師はマングローブ公社でカヌーガイドなどを行う高橋周作さん。8種類の動植物をターゲットとして紹介し、参加者と共に生き物たちを探しながら、マングローブの植物が根から吸収した塩分をろ過・排出する働きを持つことや、ハクセンシオマネキのオスがハサミを使って求愛することなどを解説した。

 

子どもたちは高橋さんの説明を熱心に聞きながら、泥の穴に隠れたコメツキガニを掘って探したり、カヌーでは見ることのできないヒルギ類の根元やアカテノコギリガザミの大きな巣を観察したりして、マングローブの探検を楽しんだ。帰り道ではプラスチックのごみなどを拾い、島の自然を守る意識を高めた。

 

高橋さんは「マングローブでは、春夏秋冬で見られるものが異なる。観察会をきっかけに、これからは自分自身で調べ、自然を見る力も身に付けてほしい」と締めくくった。奄美市から母、弟と共に参加した伊村慶さん(朝日小5年)は「知らないカニや、マングローブがどうやって生えるのかを知ることができて、よかった」と笑顔で話した。