観光にモビリティ導入へ 11日から実証ツアー開始 宇検村

2024年02月06日

社会・経済 

ケンムン像のある観光名所の一つで、宇検村の魅力を伝える新元一文さん=4日、同村
 宇検村で〝マジンスローカー〟の愛称で運用されている小型電動自動車「グリーンスローモビリティ」を活用した観光メニューの本格導入に向け、村の観光拠点施設を運営する一般社団法人巡めぐる恵めぐるは3、4の両日、モニターツアー「マジンスローカーで行くケンムン巡り」を実施した。11日から毎週日曜日に実証ツアーの運行を開始する。

マジンスローカーで村内を巡るツアー参加者=4日、宇検村

グリーンスローモビリティは、時速20㌔未満で公道を走ることできる電動車を活用した小さな移動サービスで、同村では高齢者らの足として湯湾地区などで運行。観光業への低炭素型モビリティの導入は、2050年までに二酸化炭素(CO2)排出量の実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」を宣言する村の取り組みを後押しする狙い。

 

4日のモニターツアーは、地誌「なぎ物語」(1994年発行)を基調に描かれた絵本「やけうちの神々」のコンセプト〝感じる力〟を取り戻すべく、村内の観光名所に点在するケンムン像を巡り、先人が育んだ自然と人との豊かな暮らしに思いをはせるプラン。

 

案内役は同法人代表理事の新元一文さん。拠点施設「ケンムンの館」を発着点とした約2時間コースには、電動車に揺られながら落の歴史を聞いたり、名所を背景に島唄を聞いたり、〝宇検村らしさ〟が盛り込まれた。

 

モニター参加者で、千葉県と奄美市の2拠点生活を送る、みすゆうこさん(66)は「個人の旅行では表面しか見えない地域の良さも、地元の人が案内してくださることで、良さが『魅力』として深まって伝わる」と話した。

 

実証ツアーは、2月の毎週日曜日、午前10時と午後2時の2回実施される。料金は1500円。申し込み・問い合わせは、電話070(4396)4675事務局の巡めぐる恵めぐるへ。