訓練中止求め行進 市民団体と有志30人参加 徳之島町亀津

2022年11月18日

社会・経済 

訓練中止を求めてシュプレヒコールを上げるデモ参加者=17日、徳之島町亀津

【徳之島総局】自衛隊と米軍の日米共同総合演習が初めて実施されている徳之島で17日、訓練中止を求めるデモ行進と反対集会が開かれた。県本土や奄美大島からも参加があり、約30人が徳之島町亀津の市街地をデモ行進するなどして訓練中止を求めた。

 

市民団体「奄美の自然と平和を守る郡民会議」(星村博文議長)が主催。島内の地区労組、共産党、立憲民主党の関係者や3町の有志らが「戦争反対」「若者を戦場に送るな」などと書かれたプラカードや横断幕を掲げ、「自衛隊と米軍は徳之島での訓練をやめろ」とシュプレヒコールを上げた。

 

徳之島町文化会館であった反対集会には家族連れなども加わり約50人が参加。同会議の関誠之副議長(70)、県護憲平和フォーラムの下馬場学代表(67)のほか島民代表らがマイクをリレーして訓練反対の声を上げた。

 

関副議長は「自衛隊基地を受け入れた奄美大島では米軍との共同訓練が当たり前に行われるようになった。徳之島は同じ過ちを繰り返してはならない」と話し、共産党奄美地区委員会地区役員の富純一さん(69)は「今後も同会議と連携を深めながら、徳之島での訓練をやめるよう声を上げ続けたい」と述べた。

 

2010年に徳之島であった米軍普天間飛行場の移設反対集会にも参加したという伊仙町の60代女性は「12年たって世の中も変わった。安全を守るための訓練なら仕方ないという考えの人も多い。難しい問題だが、きょうのような集会で声を上げることは大切だと思う」と話した。

 

デモ行進と集会には香港のテレビ局の取材もあり、中国国内での関心の高さをうかがわせた。

 

同会議は同日、徳之島の3町長に対して今後全ての軍事訓練に反対する決議文を提出した。18日にも、訓練地での視察と反対活動をする予定という。