金賞は喜界の高岡果樹園 奄美大島・喜界島、マンゴー品評会

2022年08月04日

社会・経済 

19点を審査した第8回奄美大島・喜界島マンゴー品評会=3日、奄美市名瀬

県園芸振興協議会大島支部主催の第8回奄美大島・喜界島マンゴー品評会が3日、奄美市名瀬の県農業開発総合センター大島支場であった。6市町村から前年より4点多い19点が出品され、喜界町の高岡果樹園が5年ぶり4回目の金賞に輝いた。

 

事務局の県大島支庁農政普及課などによると、奄美大島と喜界島の2022年産マンゴーの生産戸数は160戸、生産面積は20.2ヘクタール。今期は開花結実期(3~4月)の気温が不安定となり、開花にばらつきがみられたため、生産量は前年を約9トン下回る75トンを見込む。例年より梅雨明けが早く、生産者は果皮障害を防ぐための日焼け対策に追われるなど栽培が難しい年となった。

 

市町村別の出品数は奄美市、喜界町が各6点、龍郷町3点、瀬戸内町2点、大和村、宇検村が各1点。県農業開発総合センター大島支場の尾松直志支場長を審査委員長に委員6人が果皮の着色と障害、玉ぞろい、糖度の4項目を審査した。

 

出品されたマンゴーの平均糖度は15.4度で、最高は17.1度。尾松支場長は「難しい気象条件の中、外観の良い果実が集まっていた。平均糖度も良好で、奄美産マンゴーの質の高さがうかがえる。特に上位を独占した喜界町は、地域として生産レベルが上がってきたと思う」と評価した。

 

高岡果樹園の高岡清信さん(61)は「良いものをお客さんに届けるため、妥協しない姿勢が受賞につながったと思う」とコメントを寄せ、喜界町果樹振興会会長を務める立場からも「今後も町内の生産者と切磋琢磨しながら、高品質なマンゴーづくりに努めたい」と語った。

 

金賞以外の入賞者は次の通り。(敬称略)

▽銀賞 川村英幸、高木智之(以上喜界町)▽銅賞 奄美興島園 濱田弘與(奄美市)、あたり果樹園 中良弥(龍郷町)