防災に環境、村の課題ただす 児童7人が議員体験 大和村子ども議会

2022年08月04日

子ども・教育

小学生が議員となり、村当局に質問した子ども議会=3日、大和村役場

大和村の第10回子ども議会が3日、同村役場の議会議場であった。村内の小学4年生から6年生までの児童8人が参加し、防災対策や特産品のPR、環境問題への取り組みなど、村政全般について当局をただした。

 

子ども議会は、行政と議会の仕組みを学び政治への関心と理解を深めるとともに、地域づくりに積極的に参加する人材の育成が目的。村と村教育委員会が主催し、毎年開催している。

 

議長役の杉島希空(のあ)さん(大棚小5年)の開会宣言に続いて7人が一般質問。「屋根付きの休憩所の設置」「校内設備の整備・修繕」「高台避難所へのトイレ設置」などの要望のほか、「動画投稿サイトでスモモやタンカンのレシピを配信しては」といった提案もあった。子ども議員に対し、当局側もグラフや写真などを用意して分かりやすい答弁に努めた。

 

大棚小4年生の徳雷汰さん(10)は、授業で地域内の不法投棄や漂着ごみの状況と環境への影響を調べた経験から、海岸へのごみ回収箱の設置を提案。「回収箱があれば誰でも海をきれいにできるし、ごみ問題について考えてもらえる」と訴えた。

 

担当課長は「管理者を誰にするかや、家庭ごみを持ち込まれる可能性もあり、現状では考えていない」と答弁。徳さんは議会後、「与論町では実施されている。海のごみは世界的な問題なので、内容を深めて来年も議員として提案したい」と話した。