陸自約150人が奄美入り 自衛隊統合演習、準備進む 奄美大島

2023年11月06日

社会・経済 

自衛隊統合演習に向け、名瀬港に着岸した「ナッチャンWorld」と陸自車両など=5日午前8時50分ごろ、奄美市名瀬(一部加工)

奄美大島や徳之島を含む全国で行われる「自衛隊統合演習」を前に、防衛省のチャーター船が5日、奄美市名瀬港に入港した。北海道の部隊に所属する陸上自衛隊員ら約150人が下船。同船で輸送した車両と共に奄美駐屯地(奄美市名瀬大熊)へ向かった。実動訓練は10日から20日まで。

 

5日午前8時ごろ、防衛省が事業契約する双胴高速フェリー「ナッチャンWorld」(1万549トン)が北海道苫小牧市の苫小牧港から名瀬港の本港2号岸壁に着岸した。

 

統合幕僚監部などによると、奄美入りしたのは陸自旭川駐屯地(北海道旭川市)に司令部を置く、北部方面隊第2師団。所属する第2後方支援連隊と第2通信大隊の隊員ら約150人と、輸送トラック、高機動車など車両約50台が到着した。名瀬港では陸自中央輸送隊(横浜駐屯地)も支援に加わり、午前10時前までに奄美駐屯地へ向かった。

 

自衛隊統合演習は陸、海、空の自衛隊による国内最大規模の統合演習。演習全体の参加規模は全国の自衛隊員約3万人、車両約3500両など。統幕によると、奄美大島での訓練には自衛隊員約200人、徳之島では約900人が参加する。

 

奄美入りした第2師団は今年3月、有事の際に管轄を超え南西諸島など国内各地に即応展開する「機動師団」に改編されている。

 

群島内の訓練は奄美・徳之島の両空港で自衛隊戦闘機による初の離着陸訓練があるほか、旧奄美空港跡地や名瀬港を使用した輸送訓練などを予定。17日には徳之島で行われる訓練の一部を報道機関に公開する。