24年度来館11万6千人 東京・一村展で1・9%増 県奄美パーク
2025年04月19日
社会・経済

奄美群島の1島に焦点を当てた「奄美パーク夏祭りシマジマだより喜界島」=2024年8月17日、奄美市笠利町
奄美市笠利町の県奄美パーク(宮崎緑園長)がまとめた2024年度の入館者実績によると、中核施設の「奄美の郷」と「田中一村記念美術館」を合わせた総入館者数は前年度を1・9%(2164人)上回る11万6937人だった。昨秋に東京都で開催し、29万人が来場した田中一村の大回顧展、奄美大島へ寄港したクルーズ船が影響したとみられる。
24年度の入館者数を施設別で見ると、奄美の郷が7万1424人(前年度比0・4%減)、記念美術館が4万5513人(同5・7%増)。昨年9~12月に東京で開かれた一村大回顧展の来場者が、記念美術館を訪れるケースが多かった。
入館者数を月別でみると、最多は3月の1万4557人で、最少は6月の6099人。前年度を上回ったのは8月、11~3月だった。4~6月はLCC(格安航空会社)の関西便運休などもあって前年度を下回ったが、11月以降は一村大回顧展や関西便の週3往復運航などを要因に前年度を上回った。3月はクルーズ船乗船客が入館者増加を後押しした。台風10号、13号の接近に伴い、8、9月で計4日間休園した。
24年度末時点の累計入館者数は298万5216人。順調にいけば5月にも300万人を突破する予定で、同パークでは300万人達成イベントも検討している。
同パークの田代浩二次長兼総務課長は「地元の人が足を運び、県外客がリピーターとなるよう、企画を充実させたい。来場者がいい印象でお帰りいただけるよう、パーク内の美化にも力を入れていく」としている。