地域情報から課題探そう 広報誌や新聞を活用 金久中学校

2025年04月19日

子ども・教育

地元紙を広げて興味のある記事を探す生徒たち=18日、奄美市名瀬の金久中学校

奄美市立金久中学校(当田進一校長、生徒241人)で18日、自治体の広報誌や地元紙などに掲載された地域の情報を基にした課題探索の時間があった。同校1、3年の生徒約140人が出席し、それぞれが興味のあるテーマに関連した記事を抽出。疑問に思う点などをまとめ、地域の課題解決に向けた探究活動の一歩を踏み出した。

 

「奄美で学ぶ」をテーマにした同校の総合的な学習の時間の一環。1年「奄美を知る」、2年「地域の特徴を知る」、3年「地域に貢献する」をそれぞれの学年テーマとしている。

この日同校体育館には、南海日日新聞と奄美新聞の地元2紙(今年1~3月発行分)や、奄美市、龍郷町の広報誌などが用意された。

 

生徒たちは授業の前半、各媒体の情報を確認し、気になるものをタブレット端末で撮影。後半は深く知りたい内容を読み込んだ。最後はタブレット端末を通じて、疑問を解決するために市への質問を整理した。地元紙記者や市職員も協力し、新聞の読み方を説明したり、生徒へ助言したりした。

 

奄美の観光と産業をテーマにする和田百合愛さん(3年)は「新聞は政治の内容が多かったが、好きなタンカンの記事もあった。奄美ならではの観光をもっと調べ、おいしいタンカンを島外の人や観光客に広める活動につなげたい」と語った。

 

総合的な学習の時間を担当する古市琴斗美教諭は「これからは自分で答えをつくっていく時代。(探究学習を通じて)その力を付けるきっかけになれば」と話した。

 

同校では今後も市や新聞社の協力を得て、生徒たちは5月に課題を設定。調査を進め、3年生は秋ごろに地域課題解決への提言と実践、1年生はガイドブックの作成を目指すという。