「徳之島パワーで日本一を」 合宿2チームに町産牛贈呈 徳之島町

2024年03月21日

スポーツ

センバツ制覇へ向けて気勢を上げる愛工大名電高校野球部と徳之島町の関係者=16日、大阪市のホテル(徳之島町提供)

徳之島町は町内で毎年合宿を行っている社会人野球のTDK硬式野球部(秋田県にかほ市)と高校野球の愛工大名電野球部(名古屋市)へ、「徳之島牛」の肉を贈呈した。いずれも日本一の経験を誇るチーム。選手らは町からの差し入れに感謝し、「徳之島牛のパワーで、再び日本一を」と鼻息を荒くした。

 

徳之島の子牛生産はサトウキビ、バレイショと並ぶ基幹産業で、出荷された子牛は全国各地でブランド牛として飼育される。精肉まで育てる肥育は、飼料確保などが課題となり離島では不向きとされているが、徳之島町は2020年から試験的に

徳之島牛をすき焼きで味わうTDK硬式野球部の選手=19日、徳之島町

肥育事業を展開。これまでに歩留まりと肉質が最高級を示すA5評価を獲得するなど「徳之島牛」のブランド確立へ取り組んでいる。

 

TDKの徳之島合宿は19年にスタートし、今年で6回目。合宿終盤の19日に徳之島町内であった新人歓迎会と町との懇親会で、チームに徳之島牛の肉18キロが贈られた。

 

牛肉はすき焼きなどで振る舞われ、チームに入団して5年目の鈴木大貴投手(26)は「肉質が柔らかで口の中で上質な脂がとろける。部員全員肉が大好きなのでありがたい」と満面の笑み。「徳之島牛のパワーで再び日本一を取りたい」と力を込めた。

 

愛工大名電野球部は2月21~26日に同町で5回目の合宿を行った。高岡秀規町長は今月16日、選抜高校野球大会(センバツ)出場のため関西入りしている同部を訪れ、徳之島牛の肉22キロを贈呈した。

 

同部の倉野光生監督(65)は「徳之島町から頂いたたくさんのパワーを胸に、甲子園から最高の勝利を届けたい」と激励に応えた。記念撮影では関係者全員で「ワイド」のポーズ。05年以来19年ぶりのセンバツ優勝を目指し気勢を上げた。