「熱い思い表現」 音楽隊指揮者は古仁屋出身の盛山さん かごしま国体総合開会式

2023年10月07日

スポーツ

かごしま国体の総合開会式式典で合唱隊・吹奏楽隊の指揮者を務める瀬戸内町古仁屋出身の盛山春樹さん=5日、鹿児島市

特別国民体育大会(燃ゆる感動かごしま国体)が7日、開幕する。白波スタジアム(鹿児島市)である総合開会式の式典で合唱隊・吹奏楽隊の指揮者を務めるのは、瀬戸内町古仁屋出身で県合唱連盟理事長の盛山春樹さん(49)=鹿児島市在住。本番に向けて編成した音楽隊は計約250人で構成する。盛山さんは「鹿児島で活動する中学生から一般の幅広い年代の方々が集まり、等身大の声と演奏を披露する。最高のメンバーとともに熱い思いを表現したい」と意気込む。

 

盛山さんは古仁屋中卒後に錦江湾高校(鹿児島市)へ進学。鹿児島大学教育学部音楽科を経て高校教諭となり、現在は県文化振興財団企画事業課長。音楽に携わるようになったのは幼稚園時代に園長先生の勧めで始めたピアノがきっかけだった。音楽教師としてこれまで赴任した鹿児島女子高校などで部活動顧問を務め、多くの生徒を指導してきた。

 

かごしま国体は当初、2020年に開催予定だったが新型コロナウイルスの影響で延期に。高校生主体で音楽隊を編成して練習も重ねたが本番での披露は実現せず。その後、決定した23年開催に向けてチームを再編成することになった。盛山さんは「約5年をかけていよいよ国体の開会式での演奏を迎える。いろんなドラマがあり、世代を超えたつながりも生まれた」と振り返る。

 

総合開会式では盛山さんを含め県警音楽隊楽長ら4人が指揮者を務める。盛山さんは役員・選手団入場の際の2曲と炬火(きょか)入場時の1曲を担当する。また、17日にある国体の総合閉会式にも同じメンバーで出演する。

 

盛山さんは「同じような経験は今後二度とない。こんな機会をいただき、自分が育った奄美の環境や島を出てからの出会いに恵まれたと思っている。感謝の気持ちを胸に本番に臨みたい」と語った。