パラ陸上 カリファ選手が徳之島町で教室

2019年03月03日

スポーツ

子どもたちの前で跳躍するカリファ選手=2日、徳之島町

子どもたちの前で跳躍するカリファ選手=2日、徳之島町

 東京五輪・パラリンピック大会でホストタウンに登録された徳之島町と町教委は2日、相手国セントビンセントおよびグレナディーン諸島のアスリートらを講師にスポーツ教室を開いた。町内の未就学児~中学生約40人が参加し、選手との競技体験を通してスポーツの魅力を実感した。参加者は関係者の講話で同国の文化や自然についても学んた。

 

 講師は同国初のパラリンピック出場を目指すカリファ・カーディン・ブルズ選手(13)。競技は陸上女子走り高跳びで自己ベストは1メートル40センチ。身長は約130センチで生まれつき左足が右足に比べて長く、機能障がいがある。

 

 子どもたちは手の伸ばし方などの指導を受けながらストレッチで準備運動した後、一人ずつ高跳びに挑戦。カリファ選手は子どもたちに「弧を描くように助走すれば跳びやすくなる」などと助言し、手本を見せると子どもたちは目を輝かせてその跳躍を見詰めていた。

 

 競技体験後、カリファ選手が質問に応える形で講演。「学校の体育の授業で、足の長さが違う自分に教師が他の生徒と同じように高跳びをさせてくれた」のが競技を始めたきっかけで、今後の目標については「もっと高く跳べるようになって多くの大会に出たい」と語った。

 

 同国パラリンピック委員会のルドルフ・トレバー・オーグスティン・ダニエル会長らによる同国の紹介もあった。映像や画像を使い、カーニバル「ビンシー・マス」やセントビンセント島の最高峰の火山・スフリエール山(1234メートル)などについて説明。近年は映画「パイレーツオブカリビアン」のロケ地として有名なったとも話した。

 

 初めて高跳びをしたという神之嶺小2年の首藤聖君(8)は「今回はバーを落としたので、次は跳び越えたい。カリファ選手は高くジャンプしていてすごいと思った」と話した。