奄美勢、型と組手で世界一 第13回全世界空手道選手権

2023年10月26日

スポーツ

 

「型」で初代世界王者になった瀬戸内町古仁屋出身の渡邊大士選手=14日、東京体育館

新極真会が主催する第13回全世界空手道選手権が14~15日、東京体育館で行われた。初日に初開催となる「型」の世界選手権大会が実施され、男子決勝で瀬戸内町古仁屋出身の渡邊大士(44)がデンマークのニコライ・ラン・イェンセン(24)に勝利して初代世界王者に輝いた。

 

2日目に行われた男子組手では与論2世の入来建武(28)が決勝でディミトロフ(41)=ブルガリア=に判定3-0で勝って初優勝。「型」「組手」共に奄美勢2人が世界一の座に輝く快挙を成し遂げた。

 

型で優勝した渡邊選手は「夢を持ち、目標を掲げて稽古を重ねた。古里の奄美からも応援の声が届いていた。支えてくださった皆さまに感謝しかない」と喜びをかみしめ、感謝の言葉を述べた。

 

組手で世界一に輝いた入来建武選手(中央)と緑健児新極真会代表(左)、入来選手の父武久さん=15日、東京体育館

組手優勝の入来選手は「父の古里である与論島からも応援に駆け付けてくださった。集中力を切らさずに最後まで戦うことができた」と決勝戦を振り返った。父の入来武久さん(63)=新極真会東京城南川崎支部支部長=は「厳しい練習も時にはオーバーワーク気味に。稽古を中断させるのが毎日の私の役目だった。古里の皆さんとつかんだ世界一。感謝の言葉しか思いつかない」と喜びを語った。

 

新極真会の緑健児代表は「奄美から世界一。島の子どもに希望を与えた両選手。努力は報われる。夢を持ち、挑戦する気持ちを忘れないで欲しい」とコメントし、両選手の健闘をたたえた。