悔しさばねに「次こそ夏制覇を」 大島高校野球部が帰島

2022年07月26日

スポーツ

全国高校野球選手権鹿児島大会で準優勝し、奄美大島に帰ってきた大島高校野球部=25日、奄美市笠利町の奄美空港

第104回全国高校野球選手権鹿児島大会で準優勝した奄美市名瀬の大島高校野球部(塗木哲哉監督)が25日、空路で帰島した。同市笠利町の奄美空港で保護者や学校OBの出迎えを受けた部員らは、3週間以上続いた遠征の疲れも見せず多くの声援に感謝。夏の大会制覇を逃した悔しさをばねに「新チームで夏の甲子園出場を」と、気持ちを新たにした。

 

大島は今大会、3回戦まで順当に勝ち進むと、準々決勝は逆転サヨナラ勝ちで夏の大会では同校初の4強入りを果たした。準決勝も勝利を収め、24日の鹿児島実業との決勝では最終回に粘りを見せたものの2│3で惜敗。甲子園春夏連続出場を逃した。

 

地元ではテレビやライブ配信を通じ多くの市民が大島の試合を観戦。決勝戦が開かれた鹿児島市の平和リース球場にも多くの島民やOBらが駆け付け、拍手や声援を送った。

空港敷地内であった解散式で大島高校野球部保護者会の武田英樹事務局長は「島民に感動を与えた大会だった」と選手をたたえ、塗木監督は「準優勝だったが自分たちらしさは見せられたと思う」と大会を振り返った。

 

武田涼雅主将は「準優勝という一番悔しい形で終わってしまったが、ここまで来られたのも応援のおかげ」と感謝し、「1、2年生は自分たちの果たせなかった春夏連続の甲子園出場を成し遂げてくれると思う。今後も大高を応援していただけたら」と呼び掛け、後輩たちに思いを託した。

 

新チームは26日から練習を開始する。夏大会の全6試合でスタメン出場した有馬航大(2年)は「あと一歩届かなかった悔しさを知る2年生が新チームの中心となり、先輩たちの思いを受け継いで来年こそは夏の甲子園出場を果たしたい」と意気込んだ。