金久男子が初優勝 全国大会へ 県中学駅伝

2023年11月10日

スポーツ

県中学校駅伝競走大会で初優勝を果たした金久男子(富奏太さん撮影・提供写真)

2023年度鹿児島県中学校総合体育大会の最後を飾る駅伝競技は9日、指宿市営陸上競技場を発着点にあり、男子では金久が1時間04分12秒で初優勝を果たした。奄美勢の県制覇は14年度の朝日男子以来9年ぶり2度目。金久男子は九州大会(12月2日、熊本県天草市)と全国大会(12月17日、滋賀県野洲市)の出場権を獲得した。

 

金久男子は1区・坂元十色選手(3年)、2区・勇海翔選手(同)、3区・西田秀平選手(同)、4区・盛山晴空選手(2年)、5区・富俊介選手(3年)、6区・常田励羽選手(同)が出走した。

 

最終6区は3位でたすきをつなぎ、常田選手が区間賞の快走。沿道からトラックに入り、ラスト5メートルで先頭を走る国分南を抜いて、1位でゴールテープを切った。2位の国分南とはわずか1秒差だった。

 

エースで主将の常田選手は「みんながたすきをつないできてくれた重みを感じた。みんなでレース前に全国に行こうと決めていた。だから力が発揮できた。(メンバーは)9人中6人しか走ることができなかったが、残る3人がすごく良いサポートをしてくれて、万全の状態で走れたのが最大の勝因」と仲間に感謝。

 

9年前の朝日男子に続き、金久男子も優勝に導いた前原成明監督は「子どもたちが私を信じてついてきてくれた。駅伝は最後の粘りの勝負。優勝候補にも上がっていないし、陸上が強い学校は県内にたくさんある。大会本番から逆算し、さまざまなパターンのレース展開を想定して子どもたちと楽しく練習を重ねた。悔しい結果に終わる大会もあったが、その思いがアンカーの最後1秒のドラマになった。県大会で優勝する理由は心の絆の強さしかない」と選手たちの健闘をたたえた。