環境省が龍南中で出前講座 龍郷町
2019年06月08日
自然・気象
環境省の出前授業「わきゃ島、実はとってもすごい場所」が6日、龍郷町の龍南中学校(冨士篤也校長)であった。1年生42人が奄美大島の自然や国立公園、世界自然遺産について学んだ。
講師は同省奄美野生生物保護センター(大和村)内にある奄美群島国立公園管理事務所の牧野孝俊自然保護官補佐(29)が務めた。
牧野さんは世界最大規模の亜熱帯照葉樹林を有する奄美大島は固有種や希少種も多く、生物多様性がみられると紹介。その理由を「暖かい気候やたくさん降る雨、限られた空間である『島』という環境の中で、生き物同士がお互いのバランスを取り合って生きてきたこと」と考察した。
2017年3月に34番目の国立公園として指定された奄美群島国立公園について「自然を守り、多くの人が自然体験などに利用するためにある」とした。
世界遺産は「国や民族を超えて、次の世代に受け継いでいくべき価値を持つ世界の宝」と説明。世界自然遺産登録を目指す奄美大島、徳之島、沖縄島北部、西表島の4島で、国や地元自治体などが野生生物の交通事故防止や外来種対策などに取り組んでいると紹介し、「島で暮らす一人一人が奄美の生き物を守るためにできることを考え、行動することが大事だ」と語った。
将来は生物研究の仕事がしたいという同校1年の榮航汰さん(12)は「授業で外来種を調べているので参考になった」と話した。