不思議な生き物いっぱい 潮だまりで親子観察会 宇検村立阿室小中学校

2022年08月29日

自然・気象

潮だまりの生き物を観察する参加者=28日、宇検村平田

宇検村立阿室小中学校(中村正治校長、児童生徒20人)の児童生徒と保護者らは28日、同村平田の海岸などで生き物の観察会を行った。潮だまりや川の河口でさまざまな生き物を見つけて歓声を上げ、奄美の豊かな自然を体感した。

 

県の「みんなの生物多様性サポーター支援事業」の一環で、県内の教員や保護者、地域住民らでつくる鹿児島県体験的環境学習研究会が主催。同会会長で阿室小中学校教諭の岩切敏彦さん(59)と、奄美マングースバスターズのメンバーや地元の漁業者らが講師を務めた。

 

観察会には24人が参加。平田神社近くの海岸では、潮だまりで魚やカニ、貝などのほか、ヒトデに似ているクモヒトデや、体が平べったいヒラムシ、軟体動物のイソアワモチなど不思議な生き物を発見し、網ですくってじっくりと観察を楽しんだ。海岸近くの大湊川の河口では、テナガエビやハゼなど川の生き物を観察した。

 

親子で参加した5年生の田畑心々菜さん(10)は「身近にいろんな生き物がたくさんいて、自然を感じられるのは幸せだと思う」と笑顔。母親の真奈美さん(42)は「久しぶりに川遊びをして懐かしかった。こんなに生き物がいると知らなかった」と話した。

 

岩切さんは「親子で身近な場所にいる生き物を観察してもらい、地元の自然が奄美の世界遺産につながっていることを分かってほしい」と語った。