島内357人が避難 与論町

2018年09月30日

自然・気象

住民や観光客など約300人が避難している町砂美地来館。断続的な停電の中、台風が過ぎるの待っていた=29日、与論町

住民や観光客など約300人が避難している町砂美地来館。断続的な停電の中、台風が過ぎるの待っていた=29日、与論町

 台風24号の接近に伴い与論町は29日午前6時に避難勧告を出した。同日午後5時現在、町内5カ所の避難所に町民や観光客など184世帯357人が身を寄せている。町は「不便をかけて申し訳ないが、安全のために今晩まで避難所に宿泊してもらいたい」としている。

 

 町総務企画課によると、避難所ではたびたび停電が起きているものの、けが人や体調不良を訴える人はおらず、各避難所の建物にも被害はない。同課は「風雨が弱まった後も強い吹き返しがあると予想されるので不要な外出は控えて」と警戒を呼び掛けた。

 

 町内では避難2日目の夜を迎えた住民もいる。町砂美地来館に避難した女性(75)=兼母=は「早めに避難したおかげで慌てずに済んだ。昨夜はあまり暑くなかったのでよく眠れた。気疲れしないように気をつけてあと一晩過ごしたい」と話した。

 

 市街地の茶花地区では、29日午後から木造の建物が揺れるほどの強風が吹き、木製の電柱が倒れるなどの被害が出た。町によると、午後5時までに倒木や住宅の屋根が飛ばされたなどの報告が寄せられているが、件数や被害の程度は確認できていないという。