地域の先輩から歴史学ぶ 和泊町立国頭小
2019年12月03日
子ども・教育
和泊町立国頭小学校(脇田幸治校長、児童63人)で2日、創立記念集会があった。同校卒業生で国頭集落在住の森田季勝さん(90)を講師に招き、同校の歴史について話を聞いた。記念集会には全校児童に加え、保護者や地域住民ら約30人も参加、講演を通して同校の歴史を振り返った。
国頭小は1877年に創設。1898年に国頭尋常小学校と改称し、この年の12月1日を設立記念日としている。
森田さんは戦時中に空襲で校舎が焼け崩れ、保護者らが子どもたちのために自らで校舎を建て直した話などを紹介。「雨漏りばかりの校舎だったが、子どもたちは一生懸命勉強していた。今のようにきれいな校舎で勉強できるみなさんは本当に幸せだよ」などと児童に語り掛けた。
学校のシンボルであるガジュマルや「汐ほす母」の像についても触れ、「あのガジュマルのように強く、たくましく、美しく咲き誇る人生を送って」と激励した。
6年の西村美優さん(11)は「昔は西原にも学校があったことや、一学年83人と今の全校児童よりも多い時代があったことに驚いた」と話していた。
同集会は学校の創立記念日を祝うとともに、校区の先輩たちの話を聞く活動を通し、児童らの良き伝統を引き継ぐ意識を醸成しようと初開催した。今後も毎年継続していくという。