奄美は428人の転出超過 20年度社会動態

2021年05月10日

地域

111 県統計課がまとめた県内市町村の社会動態によると、2020年度の奄美12市町村への転入者は5437人(前年度5631人)、転出者は5865人(同6013人)で、428人の転出超過となった。奄美市など9市町村で転出超過となった一方、龍郷町と宇検村、伊仙町の3町村は転入が転出を上回る転入超過となった。

 

 統計課が月ごとに公表する「県推計人口と人口動態」を基に、19年度と20年度の奄美12市町村の社会動態(転入者と転出者の数)をまとめた。

 

 20年度、転出超過の幅が最も大きかったのは奄美市の247人。次いで瀬戸内町64人、天城町53人、徳之島町49人、喜界町45人となった。

 

 転入超過の幅が最も大きかったのは龍郷町の60人で、19年度も54人の転入超過だった。宇検村と伊仙町は19年度は転出超過だったが、20年度はぞれぞれ宇検村が14人、伊仙町が10人の転入超過に転じた。

 

 転出超過幅は19年度が和泊町72人、知名町78人に対し、20年度は和泊町1人、知名町8人となり、特に沖永良部島の2町では転出超過幅が小さくなった。与論町は19年度、9人の転入超過だったが20年度は38人の転出超過となった。

 

 県全体では20年度、転入2万7838人(前年度3万479人)に対し、転出2万9014人(3万3074人)で1176人の転出超過となった。

 

 20年度は新型コロナウイルスの感染拡大により企業のテレワーク導入などが広がったことを背景に東京都で転出超過が続き、都市部から地方への移住も注目された。奄美全体でみると新型コロナ禍での社会動態に大きな変化はなかったが、転入者、転出者ともに前年度と比べ、やや少なくなった。