今期タンカン品質上々 奄美群島品評会

2019年02月16日

社会・経済 

出品タンカンの外観を評価する審査員=14日、奄美市名瀬朝戸の市農業研修センター

出品タンカンの外観を評価する審査員=14日、奄美市名瀬朝戸の市農業研修センター

 2018年度奄美群島タンカン品評会(奄美群島農政推進協議会、JA奄美主催)が14、15の両日、奄美市名瀬であった。奄美大島と徳之島の計58点を審査した結果、L玉、2L玉の両階級とも徳之島町の是枝純一さん生産のタンカンが金賞を獲得した。講評で審査員長の久米隆志県農業開発総合センター大島支場長(亜熱帯果樹研究室長)は「傷など昨年の台風の影響は見られたが、内容品質は水準以上」と述べた。

 

 総出品数は前年度より10点少なかった。市町村別は徳之島町21、奄美市12、大和村10、宇検村7、瀬戸内町4、龍郷町3、伊仙町1。

 

 審査には県とJAの果樹担当職員7人が当たった。審査項目は外観(形、皮の色、傷の有無など)と内容品質(糖度、クエン酸度)。L玉の平均糖度は前年度と同じ12・2度、クエン酸度は0・10低い1・00%で酸切れがよかった。

 

 金賞以外の入賞者は両階級とも銀賞が大海昌平さん(大和村)、銅賞が松崎勝彦さん(同)。外観を重視した審査員特別賞は池島修さん(瀬戸内町)、10年未満生産者を対象にした奨励賞は金城良洋さん(奄美市名瀬)。

 

 講評で久米支場長は2階級の上位3人が同一となった点にも触れ「基本技術の徹底と創意工夫という、タンカンと向き合う姿勢の表れだろう」と語った。

 

 入賞者のうち、金城さん(37)は2年連続の奨励賞。5年前に成木園30㌃を購入し、徐々に面積を拡大。現在、幼木園70㌃を含む100㌃を夫婦2人で管理している。「品評会は自分たちのレベルを確認する機会。今期は台風で大変だったが、一生懸命作ったタンカンが認められて正直うれしい。これを自信にさらにいいタンカン作りに励みたい」と話した。

2年連続で奨励賞を受けた金城良洋さん(右)=15日、奄美市名瀬朝戸の市農業研究センター

2年連続で奨励賞を受けた金城良洋さん(右)=15日、奄美市名瀬朝戸の市農業研究センター